【疑問解決!】定性調査と定量調査の違いを解説
普段は資産運用の備忘録としてつらつらとブログを書いていますが、
本業の市場調査(マーケティング)でも記事を書いてみようと思います。
一応、「リサーチャーの資産運用ライフ」というタイトルなので、【リサーチ】のことを扱ってもばちは当たらないと思いました。
▼マーケティングとは
リサーチの前にマーケティングについて説明します。
まず、米国や日本の協会の定義は以下となります。
「マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。」
ー アメリカ・マーケティング協会(AMA;American Marketing Association)2007年の定義
「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」
ー 日本マーケティング協会
「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセス」
ー フィリップ・コトラー(Philip Kotler)
どの定義も間違っていないですし、マーケティングの神コトラーさんも分かりやすく説明してくれていると思います。
ただ、私自身が考えるマーケティングは次になっており、新しいスタッフやお客様にも同様の説明をしています。
マーケティングとは、
「よく売れるモノづくり」と「よく売れる仕組みづくり」
の総合活動
どうでしょうか?この定義の方がスッと頭に入ってきませんか?
「よく売れるモノづくり」はリサーチ活動を指します。市場分析やアンケート、景気動向調査、視聴率などが有名どころでしょう。
「よく売れる仕組みづくり」はプロモーション活動を指します。TVCMや雑誌広告、東京ガールズコレクション、YouTube広告など企業の販促活動全般を指しています。
つまり、マーケティングとは
「リサーチ + プロモーション = マーケティング」という関係性が成り立つのです。
▼リサーチとは
さて、私は「リサーチ」というお仕事をしております。
リサーチには色々な手法がありますが、まずは基本となる定量調査、定性調査という考え方を説明いたします。
●定量調査とは
現在のリサーチ手法の中では規模も大きく、比較的簡単に取り組めることからリサーチ初心者の登竜門的な側面もあります。
何かの意思決定を促すことが目的で、アウトプットは数字で表現されます。
「視聴率が25%、だから人気番組と言える」みたいなイメージです。
結果が数字で表現されるので、説得力もあり客観的な視点も含められることが強みの調査分類となります。
(代表的な手法)
・ネットリサーチ
・ホームユース調査
・会場調査
●定性調査とは
一方、定性調査は複雑で大規模になる調査も多く、一定のスキルがあるリサーチャーではないと目的に沿ったアウトプットが難しい面があります。
機会発見や変化の芽を探すのが目的とされることが多く、アウトプットは言葉や音声、画像といった数値化が出来ないものとなります。
「最近こんなクレームが入った。だからこんな商品を作ってみよう」みたいなイメージです。
(代表的な手法)
・グループインタビュー
・個別インタビュー(デプスインタビュー)
・訪問調査
・日記調査
・行動観察
●まとめ
定量、定性調査を表でまとめると以下のようになります。
どちらの手法が良い悪いではなく、調査の目的によって最適な手法を選び、場合によってはミックスしながら調査を進めることが必要です。
今後もリサーチに関する記事をアップできるよう、精進してまいります。